観戦記INDEX

     

2010年9月18日 観戦記

福岡ソフトバンクホークスvs埼玉西武ライオンズ(福岡ヤフードーム)
写真表示:ON OFF
私自身、実に3年ぶりとなる、福岡遠征。
朝、荷物をまとめて新幹線に乗り込むまでの間、新幹線で博多に向かっている間…何ともいえぬ期待感と緊張感が、身体を支配していました。
博多駅に降り立つと、駅の周りの景色が、とても懐かしい。
福岡の地で生まれ育った訳ではなく、住んだこともないのに、まるでホームタウンのような空気を感じます。

感傷に浸っていたのもここまでで、ホテルにチェックインし、最低限の荷物だけを持って、直通バスで福岡ヤフードームに移動してからは、テンションを上げて応援モードに。
今日の時点で、ホークスはペナントレース残り僅か6試合。
首位のライオンズとは3.5ゲーム差をつけられての2位で、既にライオンズにはマジック4が点灯。
そんな中での、今日からが最後の直接対決3連戦。
逆転優勝は、極めて難しく…それどころか、今日、明日とホークスが連敗すれば、ライオンズの優勝が決まる。
わざわざ福岡まで来て、敵のライオンズの胴上げは見たくないが、それも覚悟の上…そんな心境でした。

逆転優勝できれば、「奇跡」とも言える状況…それを起こすには、今日からライオンズに3連勝するしかない!
それは、ホークスナインも、充分に分かっているのだが…

 

初回、先発の杉内が、いきなり片岡に先頭打者アーチを打たれ…
その後も立ち直る気配が無く、3回には中島にタイムリー、5回には再び中島に打たれ、中村にもタイムリーを喫して、4失点。
エース杉内を立てて、この劣勢…もはやホークスファンで埋め尽くされたドームは、ため息の連続で終戦ムード。
やっぱり、このままライオンズが一気に優勝を決めちゃうのかな…そんな絶望感に襲われる。
反撃したいホークス打線だが、涌井の前に沈黙。走者が出ても併殺でチャンスを潰すなど、とにかくチグハグ。
5回、一死からペタジーニのソロHRで1点を返すが、後続は凡退。焼け石に水に思えた。



6回表、まだ杉内が続投なのをみて、少しどよめきが起こるが…何とかこの回はゼロに抑える。
すると、その裏、田上がヒット、川崎が四球を選び、本多が送って一死2,3塁。
この試合、初めてと言っていいホークスの大きなチャンスが来た。
ここで打席に入った松中が…
ライトスタンドへ、起死回生の同点3ラン!!
前の回まで静まり返っていたスタンドが、一気に大歓声に包まれ、ライトスタンドで観ていた私も、周りの人達とハイタッチ、握手を交わし、大盛り上がり!
これで涌井をマウンドから引き摺り下ろし、まだ同点とはいえ、流れは完全にホークスに傾いた。

 

杉内は6回で降板し、7〜8回は攝津が危なげなくライオンズ打線を抑える。
そして8回裏、この回から登板の長田から、先頭の松中が二塁打で出塁すると、なんと4番の小久保が送りバント!
この後、二死1,3塁となって、ライオンズはグラマンを投入するが、ホークスベンチも長谷川に替えてオーティズを代打として起用。
この場面で、オーティズの放った打球が三塁ベースを直撃するレフトへのタイムリーとなり、遂にホークスが勝ち越し!
さらに松田もレフトに2点タイムリーで続き、3点差!
もうこれで、勝負あったかに思えた。

 

ところが…9回表、最後を締めるはずの馬原が、いきなり無死1,2塁のピンチを招いて、中島にタイムリーを打たれ…1点を返され、しかも無死1,3塁。嫌なムードが…
が、フェルナンデスは内野ゴロに仕留めて、併殺打!3塁ランナーの生還は許したが、ホークスが1点リードで、二死無走者!あとひとりだ!ハラハラさせられたが、ようやく勝ちだ!
そう信じたドーム内の、ほぼ360度を囲むホークスファンから、勝利の白星風船を膨らまされる。
それなのに……馬原が…中村にレフトにアーチを打たれ、悪夢の同点劇。

まさに、言葉を失うとは、このこと。
まるで水を打ったように静まり返るドーム内。
レフトスタンドの一角の、数百人のライオンズファンだけが騒いで、それ以外のほぼ360度の観客はボー然…。
私が座っていたライトスタンドからも「嘘やろ…」の声や、ため息が漏れる。
こうなったら、何が何でも9回裏にサヨナラ勝ちして欲しいところだったが、2番・本多からの好打順も、この回から登板の藤田の前に、三者凡退…。延長戦に。



10回表は、ファルケンボーグが三者凡退で凌いで、その裏、二死1,2塁から、田上がセンターに大飛球を打って、サヨナラか!?と思ったが、あえなく栗山に好捕される。
流れがライオンズに傾き、11回表は、金澤が一死2塁のピンチを招いた上にクリーンアップを迎えて、不穏な空気が流れるが、3番・中島、4番・フェルナンデスを抑え、同点のまま11回裏に。



11回裏も、1番・川崎からの好打順だったが、川崎、本多が凡退して二死。
ここで、打者は、松中の代走に出て、そのままセンターの守備固めで出ていた城所。
最悪、引き分けでも仕方ないという気持ちで観ていたが、城所がライト前ヒットで、二死1塁として、4番・小久保が打席に。
この11回からシコースキーが登板していたが、一塁ランナーの城所は大きめのリードを取り…それが気になって仕方ないのか、シコースキーは何度も一塁に牽制球を。
ランナーを気にするあまり、打者への集中力が削がれるという話は、よく耳にするが…
まさか、ここで、それが活きてくるとは…
城所に気を取られ、何度も牽制球を合間に挟みながら、カウント1−2から投げた球は、小久保のバットに完全に捉えられ…レフトスタンドへのサヨナラ2ランとなった!!

 

その瞬間、ドーム内は大歓声に包まれ、ライトスタンドは総立ち!
「よっしゃ〜!!」と雄叫びを上げて、周りの人と握手を交わして、最高の気分だった。

ホークス 9x−7 ライオンズ

小久保選手のヒーローインタビューの後、勝利の花火に、ルーフオープン、そして『いざゆけ若鷹軍団』の合唱…個人的には3年ぶりだったので、感動もひとしおでした☆

あと、今日は一人での観戦でしたが、6回裏終了時に、ネットで知り合った地元福岡在住のNさんという人と通路で落ち合い、少しお話をしました。
Nさんは、電車の関係で最後まで観戦できなかったようですが…
私がメールで「小久保サヨナラアーチで勝利!」と送信すると、とても喜んで下さりました(^^)

 

地下鉄で博多駅に戻り、午前0時頃…駅近くのラーメン屋にて、やっと晩御飯(苦笑)
むちゃくちゃ腹が減っていたのもあるけど、勝ち試合を観た後の博多ラーメンは、やっぱり格別の味です。
ホテルに戻ってからは、明日の観戦に備えて、すぐに就寝。

 

web拍手 by FC2

     

▲TOP
→INDEX
→HOME
inserted by FC2 system